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第4章 会いに・・行こう

「あのね、モテることと結婚できることとは別なんだよ」

「え・・でもモテるってことは選択の範囲は広いわけでしょう？モテない人よりも」

ごく普通に男と付き合って、ごく自然に結婚へと結びつき、そして子供が生まれた・・

単なる自然の流れなのだろうが、その流れに乗ってここまで生きてきた依子には、
昌宏の言う事がいまひとつピンとこなかった。

「人にはね、向き不向きってあるでしょう？
　男女が付き合って、世間で一般的みたいに言われる年月が経ったら結婚して・・
　愛し合うことと生計を共にしながら愛し合えることとは別物だと思うんだよね、オレは」

聞いて依子は黙りこくった。
この男の言い分を、理解して飲みこむには時間がかかりそうだと
上目づかいに昌宏の顔を見続けた。

「好きだからって結婚しても離婚する夫婦は今じゃ山ほどいるでしょう？
　なんでかって言ったら好きだけじゃダメだったからでしょ？
　一緒に暮らしてみたら理解できなかったり反対したい事だってでてくるでしょう？
　人はみんな同じじゃないんだから。
　それを解って結婚するならともかく、３年付き合ったからとか年頃だからとかで
　結婚するからそういう事になるんじゃないの？」