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第8章 恋の泥沼

微かに・・声が漏れた。
大きく呼吸するような、それでいて細長くもれるような吐息。
膨らみの先端に感じる甘酸っぱい快感・・

大きくて、手入れの行き届いた肌の、少しぷっくりとした指が・・
依子の肌に直に触れた。
下着と肌の間に割って入ってきた指が、
ゆっくりと這いあがって頂点にたどり着く。

その刺激にもう我慢ができなかった。
声を押し殺すのは無理だ、と女の喉の奥からは喘ぎ声があふれ出した。


そのままベッドに倒れ込むと、そこからは
無我夢中で互いの服をはぎ取った。

肌に吸い付く昌宏の唇が、這い回るたびに依子は喉を反らせ声をあげる。
指が泉を貫くと、
叫びにも似た息をもらす。
あまりの気持ちよさに依子は自分から腰を動かしていた。

「依子さんの体は素直でいい・・オレもすごく感じている・・」

首筋をくすぐる昌宏の息が、さらに気持ちを高ぶらせる。
依子が大きく体を開くと、すでに硬くなっていた昌宏が、
十分な湿り気を帯びた泉に静かに、そしてゆっくりと入り込んでくる。
依子がそのすべてを受け入れると、昌宏は激しく愛を表した。

２つの体はまるで一つの生き物のように、ベッドの上で波をうつ。
その大きな波がやがて小さく早くなって、治まった。
余韻の声を残しながら・・