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第6章 人妻

「…ダスティン・ルーだ。ここの医療チームのリーダーを任されている。」


少し不機嫌に挨拶をされたところで、クロードさんが割り込んできた。


「シェン君！ありがとう‼凄いよ‼あのマークさんの痙攣を治しちゃうなんて‼
ダスティン君！シェン君はプレハブにいた軽症者全員治してくれたから、これからだいぶ楽になると思うよ！」


その言葉を聞いた途端、信じられないといった顔でこちらを見たと思ったらまたクロードさんの方を向いて詰め寄った。


「あのプレハブにはここの倍の人数が入っていたんです！それをいつ治療したというのですか！？」


そんなの目の前の本人に聞けば良いのに…
と思いながらも様子見を決め込む。


「ここに来るちょっと前さ。何なら見てくると良いよ。ビックリするから！」


そう言われ、半信半疑ながらダスティン医師は「では、」と言って重症患者のプレハブを飛び出していった。


「さて、彼は現実を受け入れられるかな？」

「試されてますねぇ。」

「領主様には一瞬たりとも気が抜けませんね。」


「はははっ」と苦笑いしてからクロードさんは、今後どの様に医療団と連携していくか話し合おうと言ってくださったので、素直に従った。