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蕩けるようなキスをして
第49章 予感
付き合い始めて、まだ日が浅いし。
付き合ったからって、その日から全てが一遍に変化するはずもない。
焦っちゃいけないのもよく分かる。
徐々に少しずつ、自分に全ての気持ちを向けていってくれればいい。
そして、近い未来に、自分が贈ったものをその指に嵌めてくれれば-思っているけれど。
「…じゃあさ。他に何がいい?華夜へのプレゼント」
話題を切り替え。
自分も、彼女にも、これ以上のダメージがいかないようにするぐらいしか、今の陸には出来なかった。
「…あ、えっと」
陸の言葉に我に返ったかのように、華夜子は数回、瞬(しばた)いた。
しかし。
次が続かない。
なんの返事もしていないのに、彼の中では既に、答えを出した事になっている。
黙っている事が何よりの真実、と-…。
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