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蕩けるようなキスをして
第10章 卵焼き再び
時間と格闘し、なんとかお弁当を食べ切った華夜子は、片付けに取り掛かる。
しかし、急ぐ素振りの全くない彼に、華夜子は再び声を掛けた。
「…陸は、次はテストじゃないの」
「次の次」
笑い、アイフォンの待ち受け画面のライトを落とし、ジーンズのポケットへとねじ込む。
鞄に次々荷物を入れ、着実に教室を出る準備をこなす華夜子を横目に、陸の胸には言いようのない寂しさが募り始める。
今日だって、本当は逢わないはずだった。
夏休み明けの十月まで、逢わないつもりだった。
逢わないようにしてきた。
けれど。
偶然が重なって、今日、一週間振りに。
封印していた、逢いたい気持ち。
暴れ出す、逢いたい、想い。
こんなの、自分の方だけだろうけれど-…。
しかし、急ぐ素振りの全くない彼に、華夜子は再び声を掛けた。
「…陸は、次はテストじゃないの」
「次の次」
笑い、アイフォンの待ち受け画面のライトを落とし、ジーンズのポケットへとねじ込む。
鞄に次々荷物を入れ、着実に教室を出る準備をこなす華夜子を横目に、陸の胸には言いようのない寂しさが募り始める。
今日だって、本当は逢わないはずだった。
夏休み明けの十月まで、逢わないつもりだった。
逢わないようにしてきた。
けれど。
偶然が重なって、今日、一週間振りに。
封印していた、逢いたい気持ち。
暴れ出す、逢いたい、想い。
こんなの、自分の方だけだろうけれど-…。

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