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第66章 秘密

もうひとこと、言ってやろうとし。
しかし、華夜子に遮られる。
「…明日から暫く逢えないから」
「え？」
「次に逢う時まで、淋しくても我慢出来るようにしたかったの」
「…」
「悪い？」
「…わ、悪くねーよ」
頬を染める華夜子の横顔に、陸は瞬時に囚われ、文句など言えなくなってしまう。
反則だろ－毎回思う。
時折見せる、とびきりの可愛さ。
甘えられたり。
頼られたり。
普段は滅多にないだけに、この時々の瞬間－堪らなく、胸が締め付けられる。
もう、ほんと。
もう、滅茶苦茶。
もう、可愛過ぎるんだよ－。