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蕩けるようなキスをして
第69章 求める夜
果たして、効果は絶大だった。
「華夜が風邪引いたらやだ」
間髪入れず、陸は華夜子から離れ、テーブルの上にあったリモコンでエアコンの電源を入れた。
「これでいい?」
振り返り、陸は笑う。
程なく。
温かな空気が部屋に満ち始め、華夜子は安堵の息を吐(つ)く。
色んな意味で安心していたところに、背後から抱き付かれる。
「ちょっ…」
-ちょっと、待って。
彼を制止しようとしたのに。
その手は既に、コートのみっつめのボタンを外し終え。
よっつめも器用に後ろから外され、残るはあと、ひとつ。
りく-華夜子は左に首を捻った。
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