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蕩けるようなキスをして
第25章 デート
話題のお店だけあって、席に着くまでに一時間近く待たせれた。
行列に並ぶくらいなら、他に行こ-言われちゃうかな、そう、思ったけれど。
その件に関しては、心配は無用だった。
「華夜子が食べたい物が俺の食べたい物だ」
なんて。
流石、女の扱いに長ける言い方をされた。
心遣いは勿論嬉しかったが、そう考えると複雑なものがない事もなかった。
けど。
自分と彼は、そもそも恋人同士でもないし-あんまり、悩まない事にした。
ご飯までに結構な時間待つかもしれない-その点に関しては、無事、クリアした。
問題は、その次だった。
パンケーキが食べたいと言ったら、あからさまに滅茶苦茶嫌そうな顔をされた。
好きな物と言ってくれてたから、好きな物を告げたのに-華夜子は、少なからず、ショックを受ける。
即座に異変を察した陸は、泣きそうな彼女の顔に、慌ててフォローする。
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