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蕩けるようなキスをして
第38章 告白
「陸…」
非常に不安そうな彼女の声が聞こえ、陸は華夜子の身体を掻き抱く。
「怒ってる?…もう、止めた方がいい?」
様子を伺う彼女に、陸は弱い自らを奮い立たせるように、きっぱりと言った。
「…ちょっと、妬いてるだけだ」
「…」
「なんでもない」
-だから、続けろ。
陸はしがみつくように華夜子を抱きながら、促す。
華夜子は、そんな陸の姿に消せないざわめきを覚えつつ、躊躇いがちに言を発する。
「…普通の別れ方だったのなら、こんなにも時間はきっと、かからなかった。こんなにもきっと、苦しまなかった。忘れたつもりでも、最後の最後で、気持ちはいつも逆戻りしてた。…陸を、こんなに待たせて。陸を、こんなに傷付けて。…ごめんね、陸」
謝罪を口にする華夜子の髪を、陸は撫でた。
返事の代わりのように、彼女の栗毛を静かに、梳く。
非常に不安そうな彼女の声が聞こえ、陸は華夜子の身体を掻き抱く。
「怒ってる?…もう、止めた方がいい?」
様子を伺う彼女に、陸は弱い自らを奮い立たせるように、きっぱりと言った。
「…ちょっと、妬いてるだけだ」
「…」
「なんでもない」
-だから、続けろ。
陸はしがみつくように華夜子を抱きながら、促す。
華夜子は、そんな陸の姿に消せないざわめきを覚えつつ、躊躇いがちに言を発する。
「…普通の別れ方だったのなら、こんなにも時間はきっと、かからなかった。こんなにもきっと、苦しまなかった。忘れたつもりでも、最後の最後で、気持ちはいつも逆戻りしてた。…陸を、こんなに待たせて。陸を、こんなに傷付けて。…ごめんね、陸」
謝罪を口にする華夜子の髪を、陸は撫でた。
返事の代わりのように、彼女の栗毛を静かに、梳く。

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