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蕩けるようなキスをして
第40章 優しいふり
そんな陸に、乃愛は微笑みながら、首を振った。
「嗤わないし」
乃愛のきっぱりとした口調に、陸は口元を歪める。
寧ろ、ちょっと羨ましいと思ってる-乃愛の言葉に、陸は不思議そうに訊き返す。
「羨ましい?」
「うん。櫻葉陸に、ここまで愛されてる華夜子が羨ましい。櫻葉陸を逃して、勿体ない事しちゃったかな、なんて」
-ちょっと、後悔?
声を立てて乃愛が笑えば、陸もまた、つられて喉を鳴らした。
「今頃気付いたって、おせーよ」





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