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第5章 捧げる呪縛

　きっと錯覚

　振り向いた貴方を見て見ぬふり
　
　もう慣れたことだと

　欲しい愛が瞬いたとして

　欲しいのは平穏ではなく

　貴方が苦しみ悩むのが
　
　もう慣れたことだと

　歪な笑顔で立ち止まる

　そろそろ限界だと嘯き

　貴方を遠ざけ追い求める

　終わらない鬼ごっこは

　鬼が飽きるまで

　貴方が消えるまで

　捧げたものは

　貴方の四肢に絡み付き

　そろそろ終わりが近い

　終わりが

　捧げるものは

　私の命しか

　残ってはいないのだから

　貴方が消えるまで

　私が飽きるまで