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幸せの時効
第10章 永遠
 湯島の検査結果を見ると、意外な事実が判明した。
 確かに大腸がんではあるが、最近の術式を用いれば根治まではいかないが、あとは普通に生活しても問題ないようだった。

「セカンドオピニオンを受けるべきだったのよ。やっぱりあなたは馬鹿ね。その頭には法律しか入ってないのね」
「ゆず……、頼むからもう少し優しくして欲しいのだが……」
「愛してるからと言って、私が変わるわけ無いでしょう?」
「そこが良くて惚れ込んだのは俺か……」

 湯島は苦笑いを浮かべている。
 あとは、彼の生殖機能についてだが、これは精管のつまりが原因だったようで、その通りをよくするため何度かも治療すれば問題ないとのことだった。産婦人科に来たついでにと、私もメディカルチェックを受けた。
 私の方は特に問題ないようだが、年齢的なものもあり、しばらく二人で通院しながら様子をみることに決めた。
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