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女子高生 姉と弟
第11章 シーン11
 雄一が来たことを和也に知られたくはなかった。

 和也は雄一が私のボーイフレンドで親しく付き合っているのを知っている。

 当然何らかの関係があるものと推測しているはずだ。

 その雄一が私の家に家族が居ないときに来ていたとしたら、事実はともかくいろいろなことを想像するだろう。

 それが嫌だった。

 私、和也に嫌われるのを恐れている?

 ふとそう思った。

 和也は私のなんなの?

 弟。

 それ以上でもそれ以下でもないし、それ以外のものではありえない。

 その弟の感情を損なうことを私は恐れている。

 逆ならどうだろう?

 私は雄一の感情を損なうことを恐れるだろうか?

 いや、何も感じないのではないか。

 私は雄一に面と向かって別れを告げることさえ直ぐにできると感じた。

 頭の中を和也に対する思いが占有していることを認めないわけにはいかなかった。

 苦しい。

 そう思った。
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