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第9章 シーン9

「代替？」

「そう。」

「なにそれ？」

「アナルセックス。」

「ア、アナルセックス？」

「そう。」

「姉さん、まじめに言ってる？」

「冗談で、こんなこといえないわよ。アナルセックスってあんた知ってるの？」

「うん。」

「セックス経験者の先輩が絶対に次に彼女とこれやりたいって迫って振られた。」

「だろうね。普通じゃ絶対に拒否されるもの。」

「姉さんしたことあるの？」

「馬鹿ねえ、つい最近まで私処女だったんだよ。そんな経験あるわけないじゃない。」

「じゃあ、無理なんじゃない？」

「無理かどうかはあんたと私の考え方次第だと思う。」

「考え方次第ねえ。」

「反対なら、この話なかったことにする。賛成ならキスをして。」

　和也はしばしうつむいてから、私の唇を求めた。

「これからいろいろ調べたりしなきゃいけないだろうから、あんたも協力してね。明日も来る？」

「来ても良い？」

「良いわよ。」

「じゃあ、明日ね。」

「お休み。」

　ベッドにごろりと横になって天井を見上げる。弟とアナルセックスをする。

　それが道義的に良いわけがない。