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よくある恋愛モノ 〜見えない心〜
第1章 揺れる気持ち
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凪が周りに何かをしてもらうことを望まないのは別段おかしくもない
だが美和の名前を出しても、いつもの
「ハァ……しょうがねーな」
もなければ、陸が一緒だと聞いて
「……チッ」
と舌打ちすることもない
少しイラついた様子でただ黙っている
「ねぇ!」
「……んだよ」
なんだよと聞かれても。
「質問に答えてくださーい」
「だから、別にそんなこと……」
「ちがーう! お祝いはもう決定事項なの! 美和ちゃんを呼ぶかどうかだよ」
「私は遠慮しとくよ」
突然リビングの入り口から声が上がり、兄妹は驚いて振り向いた
「家族水入らずの邪魔しちゃ悪いし」
美和はなんだか申し訳なさそうに笑う
「別に今更そんなこと気にしなくても……」
「それに今日はもう夜ご飯用意されちゃってるんじゃないかな」
今夜は急過ぎるよと苦笑いする美和に、陽菜乃もなら仕方ないと頷いた
「じゃあ、色々準備もあるだろうから私もう帰るね」
「う、うん」
そのまま出ていこうとする美和を、凪は何も言わず見つめる
「お兄ちゃん! お見送りは?」
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