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第2章 リョウという男。

「それがここ、アースリングランドってわけね。」

程よく焼けた健康的な肌を露出させながら、ルミカは呟いた。

「ああ、奇しくもブイユを閉じ込めたこの場所に、俺たちが閉じ込められたってわけさ。」

スーツ姿の男が答えた。

「何回聞いても腹が立っちゃう。あいつらのせいでウチたちがこんな暮らしをしなきゃいけないなんて。」

「おいおい、聞こえるぞ。ブイユに聞かれたら何されるか。」

「平気だもん。もしものことがあったら舌噛んで死んでやる。あんなキモい奴らに触られるくらいなら死んだ方がましよ。」

男は呆れたように苦笑いをし、エレベーターに乗り込んだ。

「それより、ウチはあんたの方が心配だよ、リョウ。」