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水流金魚
第1章 抜け出した金魚
「あっ……ん」

 激しく中まで突かれてオーガニズムは最高潮。

「花の中、凄い……締まりいい」

「んっ……んんん」

「くっ……はぁ」

 彼の全てを中で受け止めた。二人目を産んだ後、旦那には内緒でこっそり避妊薬を飲んでいる。けれど、二人目を産んでから旦那との行為は極力避けるようにしている。十年間、ずっと言えていないが旦那とのセックスでイケたことはない。イクというのを知ったのは、他の人との行為でだ。

「痛かった? 大丈夫?」

 終わった後、縄を外すと彼は私の手首の縄痕にキスをする。

「あと、これ」

「っ……」

 鎖骨の辺りに赤くつけられるキスマーク。こんなことをされても旦那は気づきもしない。もう私に感心などないのだ。私も旦那のことなどもう好きではない。旦那はお金を運んでくるもの。そう思えばいいと昔、親友に言われた時は、そんなの思えないよ……なんて、あの頃は愛していた。いつ、こんな風に可笑しくなってしまったのだろうか。色々、考えると悲しくなってくる。

 彼に頭を撫でられていると安心して、そのまま眠りについた。そう、私は抜け出した金魚。金魚鉢には戻りたくない。
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