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隷属の首輪 (革命軍編)
第9章 【アルヴィアリス視点】 告発状
そしてどこかの屋内で石造りの階段を降りています。視界が閉ざされた状態でどこかへと降りていくのは単純に恐ろしいことなのです。
階段という輪郭が見えずただ下がる感覚だけがあるため、自分がどこか底知れない、2度と上がってこられない場所へと、ゆくり堕ちていく気分になってしまいます。
『…………ぅ…………うぅ、あああ……』
『や……、やめ、……たすけて……』
とても弱弱しい女性の声が聞こえてきました。
まさかと思い足を止めるがすぐにエスリア姫に手を引かれてしまいました。
目が見えないため下手に逆らえば、どこまで深いか分からない階段を転げ堕ちてしまいますから、ついていくしかないのです。
しばらく降りていくと前方からギリギリと重たく鉄の擦れる音が響いてきました。
すると地下に潜ってひんやりしていた空気に、むわりと熱気がこもったのです。
清廉《せいれん》さを残していた空気が一気に濁ってしまいましい。
汗や脂、ほんのり血のも混じった、胸焼けするような生臭さが漂ってきました。
ブーツを通していても石の床に微妙なベトつきを感じる。
数千の汗や数万の吐息が染み込んでいるのが触感として分かってしまうのです。
階段という輪郭が見えずただ下がる感覚だけがあるため、自分がどこか底知れない、2度と上がってこられない場所へと、ゆくり堕ちていく気分になってしまいます。
『…………ぅ…………うぅ、あああ……』
『や……、やめ、……たすけて……』
とても弱弱しい女性の声が聞こえてきました。
まさかと思い足を止めるがすぐにエスリア姫に手を引かれてしまいました。
目が見えないため下手に逆らえば、どこまで深いか分からない階段を転げ堕ちてしまいますから、ついていくしかないのです。
しばらく降りていくと前方からギリギリと重たく鉄の擦れる音が響いてきました。
すると地下に潜ってひんやりしていた空気に、むわりと熱気がこもったのです。
清廉《せいれん》さを残していた空気が一気に濁ってしまいましい。
汗や脂、ほんのり血のも混じった、胸焼けするような生臭さが漂ってきました。
ブーツを通していても石の床に微妙なベトつきを感じる。
数千の汗や数万の吐息が染み込んでいるのが触感として分かってしまうのです。