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隷属の首輪 (革命軍編)
第11章 【アルヴィアリス視点】 魔女裁判 
「ようこそヘブンズへ、囚人番号1359。あなたを歓迎します」

 鉄戸の内へと入って数歩のところで、男の声がして、立ち止まるよう促され。両手に嵌められている革錠をつなぐチェーンに、フックのようなものがかけられてしまう。

「くぅっ、痛いっ」
「そりゃそうだろうさ、痛いようにしてるんだからな。悔しかったら力強くで抜け出してみるんだな」

 こんな状態で力が出るわないじゃない……。
 魔法さえ使えれば……打開できるのにーーーー

 そして上向きに引っられ、宙吊りのような格好にされました。爪先がようやく届く高さです。そこでようやく黒革の目隠しが外されました。

「準備は整いました。早速ですがっ! 禁呪を教えてください」

 その言葉を聞いた瞬間、全身が薄ら寒い感覚に囚われ、本能に訴えてくるような恐怖が腹の底から湧き上がてきました。

「ふん、だまんまりか、だったら、黙ってられないようにしてやるぜ」

 古いランプのわずかな光が照らし出した男の姿には、見覚えがありました。

 奴隷商人のブランデット。

 頭に一本の巨大な角を生やし、人間離れした体格。褐色の肌にダイヤモンの鎧。見間違えるはずがありません。

 その周りを囲む僧兵も人間ではありません、鬼族です。

「がはっ」

 背中を強打され、一瞬息が出来なくなる。

 邪法を用いて鬼族との混血を進めたという噂は、紛れもなく真実だったみたいですね。熊のように大柄で筋骨隆々とした偉丈夫が何よりの証拠です。
 
「やはりそれが狙いでしたか? 残念ですがっ! 悪しき者に禁呪を教えることはできません」
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