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いじっぱりなシークレットムーン
第4章 Secret Crush Moon
 

 ***



 暗闇に沈んだ窓の外、位置を変えた満月が煌々と光っている。

 わずかに開いた窓から入る夜風が、カーテンを大きく揺らした。


 今夜の結城は容赦なく、そして猛々しかった。

 あたしも段々となにも考えられなくなり、最奥にめがけて穿たれる結城の凶悪なものを迎え入れ、何度も何度も結城にしがみつくようにして絶頂を味わい続けた。

 酒も入っているはずなのに、結城のは衰える様子はなく、何回も避妊具を付け替えては、己の猛りをあたしの胎内に突き刺しては弾け、あたしにキスをして舌を絡めたり、手を繋いで指を絡めたりと、性器だけではない繋がりを求めた。


 あたしの身体は余すところなく、結城に触れられ唇をあてられ、結城の熱を感じないところはない。

 響き渡る水音が、最早どこから出たものかわからない。

 すべての苦しみは快感にすり替わる――。


「ああああっ、駄目、そんなに激しいの駄目っ、またイッちゃ……」

「イケよ、陽菜。何も考えずに、俺だけを感じれよ」


 上擦った結城の声が背後から聞こえ、さらにその動きは激しくなった。

 粘膜が擦れ合ういやらしい音に、後背位特有の空気音が混ざり、あたしの高められた羞恥は興奮へと変わっていく。

 持ち上げたあたしの尻に叩きつけるようにして腰をぶつけてくる結城。

 奥まで抉るように貫いてくる……この獰猛すぎる快感の電流に、あたしはシーツを両手でギュッと掴みながら、声を上げ続けた。

 
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