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いじっぱりなシークレットムーン
第10章 Funky Moon
 

「なにか垂れたぞ?」

 そう言いながら、足を上げたままのあたしを押し上げ、あたしと朱羽は至近距離となる。俗に言う、まんぐり返し。開ききった花園を、朱羽はあたしに見せようとする。

「見える?」

「やだっ」

「だったら見てて。あなたがいつもどういう風に溢れさせているのか、どういう顔をして美味しそうに俺が舐めているのか。すごく甘い蜜を……」

 垂れた部分を、朱羽は舌を使って舐める。

 舌を這わせる仕草があまりにも妖艶で、ぞくりとする。

 だけどそれ以上に恥ずかしくて。

「恥ずかしい……っ」

「認める? あなたはいやらしい女だって」

 朱羽に顔を覗き込まれる。

「あなたは俺の前だとこんなになってしまう、いやらしい女なんだって」

 朱羽の艶に引き摺られる――。

 朱羽が愛してくれるなら、いやらしい女でいい。

「うん……あたしは、朱羽の前だけっ、朱羽が好きだからっ、いやらしくなるの。朱羽に触って貰って朱羽に気持ちいいことされると思ったら、たまらなくなるのっ」

 朱羽が相手なら、屈服してもいい。

 いじっぱりを返上して、朱羽だけの女になっていたい。

 どんなことをされても、朱羽が好き。
 
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