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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第5章 災害ボランティア
「仕方がありません。助けが必要な人がいるんですから。私のことは心配しないで下さい。母も静さんもいますから。」

冬は微笑んだ。

「着いたら毎日メールか、電話か、手紙を書きます。」

「ガクさん…無事に帰って来てくれればそれで良いから。交通事情も悪いでしょうし、そんな暇があるのなら困っている患者さんを助けてあげて…。」

…こんな時まで。

冬は気丈に振舞えば振舞うほど、小鳥遊は胸が押しつぶされるように辛く悲しかった。

「本当に…済みません。」

荷物を淡々と詰める小鳥遊の大きな背中は、いつもより小さく見えた。

「ガクさん…もう謝らないで。今まで色々なことがあったけど、頑張れてこれたじゃない?だから今回もきっと大丈夫。それに…もしも私だったら、ガクさんと同じように行くと思うから…。」

冬は小鳥遊の背中にそっと抱きついた。大きくなった冬のお腹が邪魔をした。

「トーコさん…。」

小鳥遊は振り返り、優しく冬を抱きしめた。

「2週間なんてあっと言う間に過ぎちゃうわ。身体だけは気を付けて。無事に帰って来てください。」

…ガクさん 暫くこうしてて。

冬は小鳥遊の香りを胸いっぱいに吸い込んで、暫く抱き合っていた。
小鳥遊はその日のうちに、自衛隊の飛行機で、中国へと向かった。

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