この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ホントの唄(仮題)
第7章 二人だけの時間に

 大浴場から戻り部屋に入ると、室内は思いの外、静かだった。


「真――?」


 と呼びかけた声に、それに応じたかの如く心地よさそうな寝息が耳に届く。


「フフ――全く」


 部屋に二つあるベッドの片方に、浴衣をはだけさせつつ大の字に寝入っている真。その姿を見下ろしながら、俺はふと緩和して笑った。


「ホント――欲望に、正直なヤツだよ」


 天真爛漫――とも少し違っている。よく食べ、よく遊び、よく寝て、そしてよく笑う。そんな真の寝顔を見ている自分が、とても不思議だと感じている。

 だが、無邪気な素顔の奥には、彼女なりの葛藤があった。その最中にあるからこそ、真は今、俺のような男と一緒にいて――。

 モヤモヤとした全てを振り払った時に、真はきっと、もっと――輝くのだろう。

 俺はその姿が、いつか見たくて――でも、本心では見たくない――の、かもしれない。


「変、だな……」


 酔うほど酒を呑んだ訳でもないのに、妙に感傷的になってしまう自分に戸惑っていた。 

/400ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ