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淫徳のスゝメ
第5章 私の暗黒時代のこと







 客間の扉の向こうで、私のよく知る二つの声が華やいでいた。


 私の入室と同時にモニターが切れた。

 さっきとは違うティーセットがテーブルを彩って、今度は真新しいクッキーが並んでいた。



「姫猫」

「お帰りなさい、姫猫。今、まづるさんと貴女の様子をビデオで観ていたの。彼女濡れてしまったそうよ、相手をして差し上げれば」

「それには及びません。蓮美さんこそ、姫猫に自涜を見させてはいかが?」

「二人が私をおかずにしていたことは分かったわ。酷いこと。私は、一人寂しくシャワーを浴びていたというのに」



 それから私の答え合わせが始まった。


 私は使用人が寄越したヒントを頼りに、暗闇で起きたことの終始を振り返る。

 蓮美先生は、おりふし私に口を挟んだ。次第に私は、このレポートが事実の反芻にとどまってはいけないことを把握した。蓮美先生は私に淫らな言葉を口にさせようと誘導している。


「あんなに肉体的苦痛を与えられたのは、初めて。私、自分に奴隷の願望があるのではないかと思ったわ。死にそうだったくらい、すごく興奮したんだもの。実際、気を遣った。次に私のヴァギナをいじめたのは、ガラス棒ね。マドラーかしら。指でいじられるのとは違った快楽があったわ。ひんやりとして、物で触れられていると、私まで物扱いされている気分よ。最後の大きくてぶっといものはゴーヤ、ぶつぶつしたのが膣壁をこすって最高だったわ。アヌスのはリンゴでしょう、お尻が裂けるかと思った」…………
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