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第3章 新しい生活

結花は龍に連れられて

マンションの駐車場に降り立った。

「ここが我が家の駐車スペースだ。
そしてあそこの警備室の横から
我が家へ上がる。
最上階へ行くにはあそこと
一階にある玄関のエレベータしかないんだ。
一階も警備室の横にあるんだよ。」

龍は結花に説明しながら歩いていく。

結花は周りを見ながら付いていく。

警備室の前で龍は一人の初老の

男に声をかけた。

「源さん、今日から
俺の家に住む結花さんだ。
宜しくお願いしますね。
早速で悪いのだが鍵を
作って登録してくれないか？」

警備の源は

「社長さん、お話は伺っております。
鍵は出来ておりますよ。」

源はそう言って鍵を結花に手渡した。

「あ、有難う御座います。」

結花が頭を下げる。

「いえいえ…
この鍵がなければマンション内では
何も出来ませんので決して
紛失しないように…
万が一紛失されたらすぐに
ここに連絡を下さい。
それと…これから貴方様の
指紋を登録致しますので
この機械の上に手を置いてください。」

源はそう言って結花に機械を差し出した。

「この上に手を置いてごらん。
利き手で良いよ。」

龍に言われて結花は機械の上に

手を置いた。

すると機械が静かに音を立てて

結花に指紋を登録する。

ブザーが鳴って源は

「これで登録は完了いたしました。」

そう言って頭を下げた。