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《愛撫の先に…》
第4章 《波紋…》
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見上げると確かに結城啓輔だった。
『奇遇ですね』
『どうして…どうして居るの?』
『居ちゃおかしいのですか?泣きそうな顔をしていますよ』
結城はクスッと笑い菜々美の肩に手を置いた。
『あたし…あたしアポイントメントを…中谷専務に会いたくて…謝罪をっ』
『謝罪?手に抱えている物と関係が?』
結城は菜々美をロビーの椅子に座らせ、
彼も隣に座りゆっくりとした口調で促す。
話し終えた彼女の頬から涙が伝い彼が黒のハンカチをあてがう。
『連れの彼からは連絡は?』
『約束があるからって誰かを待ってるみたいな喋り方で…見つけたなら俺が構う余地はないだろ?って。
だから1人でここに…』
『忘れたのは君が悪いけど座ってつぶしたお客のせいにしないで、
君1人で責任をとろうと謝りにきたんだね』
『はい…専務の気持ちを無駄にしてしまって今日中に会いたくて…』
『良い娘だね…責任から君は逃げない…』
ポニーテールにした菜々美のうなじに結城の右手が、慰めるようにそっと触れる。
『俺は中谷さんに会っていたが今はまだ応接室に居るはずです。
一緒に行きましょうか』
『結城…さん?
どうして…?』
『大嫌いだと言われても君は大事な契約者だからね』
『どうしてここに居るの?どうして中谷専務と知り合いなの?
アポイントメントすらなしの親しい友人?』
『友達という言葉じゃ納得いきませんか?』
中谷専務は白髪混じりの髪をオールバックでまとめメガネをかけ、
どことなく穏やかな喋り口調から同年代よりも品が漂う。
『親友の親父さんだと言えば納得しますか?』
『はい…』
結城に連れられ10階の応接室のドアをノックする。
何度か来てプレゼンした部屋とは異なり高そうな家具、趣味の良いテーブルや皮のソファーが目を引いた。
『わざわざ?』
『はい…あたし…私の不注意でした!
今日中に謝りたくて!
ごめんなさい!』
『誠意だね、
江崎さん結城くんの客にはない人材だよ』
『結城さんの客?』
『契約だよ、結城くんの契約』
『中谷さんっ、余計な事』
結城は少し表情を変えた。
結城さんどういう意味?
『奇遇ですね』
『どうして…どうして居るの?』
『居ちゃおかしいのですか?泣きそうな顔をしていますよ』
結城はクスッと笑い菜々美の肩に手を置いた。
『あたし…あたしアポイントメントを…中谷専務に会いたくて…謝罪をっ』
『謝罪?手に抱えている物と関係が?』
結城は菜々美をロビーの椅子に座らせ、
彼も隣に座りゆっくりとした口調で促す。
話し終えた彼女の頬から涙が伝い彼が黒のハンカチをあてがう。
『連れの彼からは連絡は?』
『約束があるからって誰かを待ってるみたいな喋り方で…見つけたなら俺が構う余地はないだろ?って。
だから1人でここに…』
『忘れたのは君が悪いけど座ってつぶしたお客のせいにしないで、
君1人で責任をとろうと謝りにきたんだね』
『はい…専務の気持ちを無駄にしてしまって今日中に会いたくて…』
『良い娘だね…責任から君は逃げない…』
ポニーテールにした菜々美のうなじに結城の右手が、慰めるようにそっと触れる。
『俺は中谷さんに会っていたが今はまだ応接室に居るはずです。
一緒に行きましょうか』
『結城…さん?
どうして…?』
『大嫌いだと言われても君は大事な契約者だからね』
『どうしてここに居るの?どうして中谷専務と知り合いなの?
アポイントメントすらなしの親しい友人?』
『友達という言葉じゃ納得いきませんか?』
中谷専務は白髪混じりの髪をオールバックでまとめメガネをかけ、
どことなく穏やかな喋り口調から同年代よりも品が漂う。
『親友の親父さんだと言えば納得しますか?』
『はい…』
結城に連れられ10階の応接室のドアをノックする。
何度か来てプレゼンした部屋とは異なり高そうな家具、趣味の良いテーブルや皮のソファーが目を引いた。
『わざわざ?』
『はい…あたし…私の不注意でした!
今日中に謝りたくて!
ごめんなさい!』
『誠意だね、
江崎さん結城くんの客にはない人材だよ』
『結城さんの客?』
『契約だよ、結城くんの契約』
『中谷さんっ、余計な事』
結城は少し表情を変えた。
結城さんどういう意味?
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