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夜想曲~瑠璃色の奇跡~
第7章 其の一ー7・隠れ別荘~予想外の再開‥そして…~


「山県さん??」

「すまんな‥お前に気を使わせたようだ」

「うんん…
気にしないで、私にはこんな事くらいしか出来ないもの…」

「・・・戻って‥来る気は無いか・・・」

「いいえ…
でももう少しあの別荘に居るわ、自分の身を削って作品を作る人達‥面白いもの…」

「・・・そうか・・・」

「ごめんなさい‥言いたい事は分かってるのに…」

「構わんさ‥その方がお前らしい」

「・・・ぅん・・・」

そっと触れ合うだけの口付け1つ‥それだけで山県さんの気持ちは十分わかる‥分かってる

一度目を瞑ってからベッドから立ち上がる


「・・・もう少しだけ創造する人達を見ていたいの…それからはまた考えるわ
それまでは別荘に居るわ、私の興味を惹いたから・・・」

「顔を出せたら良いのだがな…」

山県さんの言葉にクルッと振り向く…


「くすっ…
待ってる‥そう扉の向こうに居る森先生も…
私は別荘で待っているわ…
・・・じゃあ‥さよならは言わないわよ山県さん」

初めから森先生が廊下に居る事は知っていた、山県さんに心酔している森先生ならば真っ先に山県邸に向かうだろう事も…
それも踏まえて私は山県さんの前に姿を表した、だって大切な友人であり仲間なのだから傷付いた姿のままなんて嫌だった


軽やかにベランダに向かって歩く……

ふわっと少し強い風が入りカーテンを揺らす、その瞬間に風に乗って山県邸から出た、今の私の帰る場所‥別荘に向かって・・・

本当にもう少しだけ創造をする人達をあの別荘で見ていたいから・・・

それが私の意志、私の小さな我が儘、流れる時の中での奇跡の交わり
光輝く物達との一瞬の会合を大切にしたい…


・・・・あの別荘の中で・・・・・・・・・・・・・

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