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果てのない海に呑まれて
第6章 新たな道へ



その態度にレオンは少々苛立った様子



「まだ自分の立場が分かっていないようだな……」



低い声で言いながら顔に笑みを浮かべる

笑っているのにその表情からは全く良い雰囲気は伺えなかった



「……おい」



ミゲルがいい加減呆れて口を挟む



「そんな取って食いそうな顔した奴に懐く女がいるか」

「……」



指摘されてレオンは少し真顔に戻る



「他の女と同じようにしたところであいつに通じるとは思えないが……それもそうだな」



レオンは頷いて表情を変えると、改めてリリアの方へ足を向けた



「あれはソーサレス半島だ」



彼女の隣に立ちその視線の先にある陸地を教える



「……」

「……」



リリアが何も答えないので、レオンは更に続けた



「ヴィークの地形は瓢箪を横にして考えるといい。

括れているのがこのドルドバール海峡だ。

それを挟むようにして南側にあるのがあのソーサレス半島で、北側がドラグーン半島。アウスグライヒはその西海岸にある」



出来るだけ優しい声で話し掛けていく



「……長々とご説明頂いてありがとうございます」



だがそんなレオンを見ようともせずリリアは皮肉たっぷりの言葉を返した



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