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わたしはショートケーキが嫌い
第5章 はじめての宗教



どれだけリアルなスプラッター映画も、本物を知ればただのおちゃらけ映画でしかないだろう。

返り血の臭いと、体内から溢れたての温かい血。
そして無理矢理切断された肉。
陥没した人の顔。

それを見て彼女が言った一言は『   』。
















美咲ちゃんを誘拐して2日が経った。
動揺していた美咲ちゃんの様子も昨日よりは落ち着いたように見える。

小さな液晶テレビの暗転した画面をボーッと見つめながら美咲ちゃんは膝を抱えていた。

この2日間、美咲ちゃんが口にした食べ物はヨーグルトとゼリーとポカリスエットだけ。

何か作ってあげようとフライパンに油をしいて熱すると、気持ち悪くなると嫌がるから何も作ってあげられていない。

『何食べたい?』

って冷蔵庫の中の物を見せて聞いたらヨーグルトとゼリーが選ばれた。

けど、そろそろヨーグルトとゼリー以外にも何か食べさせないとマズい。

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