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わたしはショートケーキが嫌い
第6章 関与している(疑惑)




「大体みんな軽いよな。クラスメイトが誘拐されたっつーのにはしゃいでよ。Twitterなんて心配してるふりしたRT稼ぎばっかだし」

様子伺いついでに、胸糞悪いこの気分を吐き出した。
慶太は苦笑いしながら俺を見ていた。

緊張で少し顔がつる。
指先も震えそうだ。

いつもより騒がしいクラスは今までにないくらい長谷部の名前が飛び交い、ある意味クラスが団結して長谷部の事件を楽しんでいるように見えた。

「たださ、一番怖いのはちんこ切断した凶器が見つかってないことだよね」

クラスメイトの誰かがそんな事を言っているのが耳に入った。

その瞬間に頭を過ったのは、持ち手が黄色い血塗れのハサミだった。

慶太の顔は相変わらず涼し気な顔で、顔色一つ変えない。

そうこうしている内に担任が教室に入ってきて席に戻るよう指示した。
そして重苦しく口を開き、長谷部の事件を話し始めた。

正直、担任の話は何一つ入ってこなかった。
ただただ、心臓がドクドク煩くて耳障りで、慶太の事ばかりが気になった。


もし、慶太が犯人だとしたら?
そしたらどうする?

目が回りそうだ。
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