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ユウガオ
第1章 秘密のユウガオ
次はいつ会えるんだろう?
もう次を考えてる
指輪のない彼の左手は
私の手を離せば携帯に延びるばかり
運転する彼から目をそらした
彼の携帯の画面が窓越しに見えるから
「怒ってんの?」
彼は私のほっぺをぷにっと掴んだ
「怒ってないよ」
そっけなく答える私。やっぱり
私はまだ大人じゃないって実感する
「だって…たぁくん私を放置するんだもん」
重くなりたくなくてもつい言ってしまう
「ばか、放置してないよ。おいで」
彼の広げた腕に素直に入ってしまう私