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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第30章 ギフト
「向こうも広いよ…ッ」
「んー?」


ずるいよ…こんなの…

そんな見せたこと無い顔して…

そんなに見つめられたら…


「雅?ッ…」

不意に近付き雅は結翔の首に巻き付いた。

「雅?どうしたの」
「結翔…////」
「ん?…何?」

結翔までもが背中に腕を回し抱きしめた次の瞬間だ。

プルルル…プルルル…

「ハァ…はい?」
『佐倉様、お連れ様がお見えになりましたがお通しして構いませんでしょうか?』
「行きます。」

そうして電話を切り結翔は雅に謝った。
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