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令嬢は元暗殺者に恋をする
第5章 行かないで ※
 恐怖と羞恥でハルの指から逃れようと、サラは身をよじった。が、ハルの指が逃さないとばかりに追いかけ、それどころか、逃げた罰だと言わんばかりに小刻みに震わせてくる。

「や、や……いや………いや……やめて」

「そういう啼き声もそそられる。でも、まだ恐怖心のほうが強いみたいだね。気持ちいいはずのに、あまり濡れてこない。仕方がないね。舐めてあげる」

「なめ……どこを……」

「今俺が触れているところだよ」

「そんなとこ……」

 いやいやをするサラの耳の縁を沿うように、ハルの舌がなぞられた。
 舌先で耳の中をちろちろとくすぐられ、耳たぶを甘噛みされる。

「……ふっ」

「どう?」

 吐息混じりに耳元で囁かれ、ふっと全身の力が抜けていく。

「感じた? 同じことを、ここにもしてあげる」

 ぺたりとベッドにうつ伏せになっていたサラの腰を、ハルの両手が掴んでぐいっと引き寄せ高く持ち上げる。

「や!」

 背中をしならせた格好のうえ、ハルの目に、誰にも見せたことはない秘所を間近にさらす姿となった。

「淫らな姿だね」

「……どうして、こんなことさせるの。こんなのいや! 見ないで! お願い、見ないで……」

「やめてもいいよ。その代わり、もう俺にはかまうな。この部屋から出て行け」

「そうしたら、ハルはここから出ていってしまうのでしょう……いや、そんなのいや……」

 拒みたいのに拒めない。
 拒めばハルはここから出て行ってしまう。
 そうなったら、きっともう二度と会えない。
 ハルをこの手に繋ぎ止めたいのなら従うしかない。

 どちらが優位な立場なのか、今まさに思い知らされる羽目となった。

 ふっと嗤ったハルの気配、と同時に、ハルの両手が秘裂を広げた。
 サラの中心部、開いた花びらからまだ初々しすぎる小さな花の芽がのぞく。くぱりと開いたそこに、熱い吐息がふうと吹きかけられた。

「いや……ぁ……」
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