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第88章 あなたの瞳におちて　－終－　※

「あぁ……い、や……や……ハル……」

　切ない声をもらして啼くサラのまなじりに大粒の涙が浮かぶ。

　辛いのでも苦しいのでもなく、深く愛されているという思いに胸がいっぱいで、嬉しさにしらずしらず涙が溢れた。

　片腕を引かれ振り向くと唇を塞がれた。

　差し込まれたハルの舌に舌を絡ませ、強く吸われ貪られ、そして、サラもハルの舌を吸い絡ませる。

　サラの口の端から口腔でたまった互いの唾液がこぼれ落ちる。

　唇を離した二人の舌と舌の間に唾液が伸びる。荒い息をもらしながら言葉もなく見つめ合う。

　ふっとハルは苦笑をこぼす。

「サラ、うつぶせになって足を伸ばして。ごめん。サラの中がよすぎて、俺の方が先に負けてしまいそう……」

「いいの、ハル。先に……」

　しかし、それは男としての矜持が許さないとばかりにハルは否と首を振る。

　ハルのこめかみから流れる汗がシーツに落ちた。

　言われた通りうつぶせになると、背後からハルがゆっくりと腰を使いぬめりを帯びた膣内へと自身のものを沈めていく。

「ん……んっ……」

「どう？　奥まで挿れることができないけど、入り口のいいところに俺のがあたって気持ちいいはずだよ」

「気持ち、いい……っ……ん……ああっ！」