パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 １日目

「はぁ……しんどいな」



朝から休憩室でコーヒーを飲みながら、溜息を吐く――。


昨日の出来事が思いのほか、重く圧し掛かって来ていた。


仕事は特に問題ない。



むしろ順調な方だろう。



ブルーな気持ちになりがちな月曜日も、俺は然して気にしていなかったけど、今日に限っては気が重く感じる。



「トラウマになっているのかな……」



もう１０年以上も前の学生の恋愛が、予想以上に爪痕を残していることに気付かされた。



１センチほど残っているコーヒーを飲み干して、八つ当たりのようにカップを軽く潰す。



ゴミ箱にカップを捨てて、デスクに戻ろうと休憩室を出ようとした時――――



「いやです見合いなんて！　付き合っている人いるって言ってるじゃないですか！」



何か物々しい会話が耳に飛び込んできた――――。