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わけありっ、SS集!
第2章 ぎゃるかのっ!

 もう意味がわからない。何この展開。ミサって名前か。ヤマンバギャルのテンションに、ただただ圧倒されていた。

「んおってそれゴリラー!」

 ついでにツッコミの意味もわからない。
 日本語で……日本語でおけい?

「とりま、行くよぉっ」

 俺の腕に、ヤマンバの腕が絡みついてくる。どぎつい香水の匂いに顔をしかめると、変な顔ウケるぅと爆笑された。
 いや本当に笑うツボもわからないし、ヤマンバよりまともな顔しとるわ! と、気の弱い俺は心の内だけで突っ込む。
 そのまま拒否る間もなくゲーセンを連れ出された。


「そういえば、どーていさん名前はあ!?」

 クレープを食べて、ミョウチクリンなものが売ってる雑貨屋(ヤマンバ曰くギャンカワなモノがいっぱい売ってるらしい)をぶらぶらして、一時間ほど街をさ迷って、ようやく名前を尋ねられた。
 そういえば名乗ってない。名乗ってもらってもないけど。

「野村(のむら)……です」

 主に精神疲労でくたくたな俺は、力なく答える。

「ちがーう名前のほうっ!」

 なんでこんな、テンション高いんだ……。ヤマンバだから?
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