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わけありっ、SS集!
第9章 バイオレンスな彼女

 耳元で息を呑む気配がしたけれど、構わず続けた。
 大丈夫、夢なんだから。

「ずっとデレを待ってるから。バイオレンスは怖いけど、愛してるんだから。おじいさんになってもずっとずっと愛してるから」
「え?」

 そこで俺は気が抜けて、替わりに強烈な睡魔に襲われた。仕事疲れかな。夢の中なのに睡魔とか笑える。
 俺は戸惑う彼女を残して、ベッドへと倒れこんだ。
 薄目を開けると、やはりまだメイド姿だ。
 彼女は大きくため息を吐いた。

「呆れた。夢と現の区別もつかないなんて。明日は病院でレントゲンね」

 それから薄く微笑む。

「もう、勝手に夢だと思っていればいいわ。そうよ、これは一夜限りの夢よ。明日からはまた働き蜂のようにコキ使って、虐めてあげる。泣き出しそうなアナタが、たまらなく好きなんだから」

 言葉はよくわからなかった。
 ただ、俺の髪を梳く彼女の手は優しい。
 俺は目を閉じた。
 とても幸せな気分だ。
 瞼の裏には俺だけの天使。
 そうして意識を落とす寸前まで、俺は一夜限りの甘い夢に酔いしれていた――。
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