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テルムの王都~シンシアの場合~
第6章 誘惑
とりあえず、エスと折衝する必要があった。

シュミルから観測機器の使用を認可させて貰うためだ。

「よく来たな。

ワインだ」とシュミル。

「結構です」とあたしは、ジトメ。


お互いに気まずい雰囲気になる。

「あの娘と仲がいいようだが??」シュミルがいう。
「シュミル閣下からも高名を拝受し、光栄です」さりげなく、当てこすりをいう。

「何か勘違いしているのではないか??
わたしは、君にあの娘を任せようとも思ったのだが···」

「巧言令色少なし仁」あたしは、強硬な姿勢を保つ。

ため息をつくシュミル。

「わたしは、君の上司だ」
「パブリックでは。でしょうか??」
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