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明治鬼恋慕
第13章 迎撃


「は!?」

「焔来!」


宙に放り出された焔来は、尻から落ちてしたたかに打ち付ける。

下が雪で覆われているのが幸いだった。

逃げた馬につられるように、リュウが乗る馬も前足を高くあげて爆発音に怯えている。


暴れるそれからリュウが飛び降りた時

二発目が──。


「…! 伏せて!」

「く…!!」


発砲されたそれは、間にある雪の小山に当たった。

リュウは焔来の腕を持って引きずり、小山に身を隠した。




「あれなんだ? 俺たちは攻撃されたのか?あんな遠くから…!!」

「知らないの? 銃だよ。先の戦争で使われたらしい、西洋式の武器だ…っ」

「おっそろしい物、持ってんな」


落馬の痛みに堪えながら、焔来は苦々しく歯を食い縛る。


「憲兵の数は確認した。…っ…たぶん三人だ」


落ちる最中、混乱しながらも焔来は咄嗟に敵を見ていたらしい。人数を伝えて、そして腰を上げようとする。


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