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明治鬼恋慕
第16章 吐露

焔来の下肢は脱力して、少し開いた状態で投げ出されている。

硬直の後遺症か…全身が痺れ思うように動かせないでいた。


グチッ

ズプ..


「ああ…!‥ハァ…‥!! アっ‥‥」


腰だけがせがむように揺れ始める。

引き締まった尻の肉が痙攣していた。


「…ハァハァ…、リュっ…ウ‥」


だがそんな状態でも焔来は、リュウから目をそらさない。

仰向けの彼は重たい両腕を持ち上げた。


「──…!?」

「…ごめ‥ッ‥‥リュ…──ぅあっ、アっ…!!」


上げた手はリュウの胸を押し返すわけでなく

こちらを見下ろす顔を左右からはさみ、頬に指を添える。



「……っ」


「リュ、ゥ……ごめん」



上擦った声が、リュウの名を繰り返す──。

そしてリュウの頬に添えた指で、二度、三度と目の下を撫でた。

絶えることない彼の涙を

可哀想な彼を、慰めたくて。


たとえどんな優しさを示そうと…今のリュウには辛いだけだと、知ったうえで。


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