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明治鬼恋慕
第4章 鬼狩り


「リュウ!? お前…っ」


焔来は焦燥し、リュウを止めようとする。




「……僕たちは、人間じゃない」



「リュウ! 駄目だ言うな!」



「貴女たちが憎んで止まない、鬼です」




しかしリュウは、あっさりと真実を告げてしまった。






「…おに…?」


「鬼です」


「焔来が…!?」


「そうです」




千代の手から、持っていた草履がこぼれた。


地面に落ちたそれを呆然と見下ろして…彼女は固まっている。


リュウは構うことなく続けた。



「もうじきこの村に政府からの憲兵が来ます。彼等は貴女の父上に…村にいる鬼を探しだして引き渡すよう命じる」


「‥‥」


「貴女は焔来をかくまって下さいますか?…鬼を庇う者は僕らと同罪…。貴女も、死罪となりますが」


「死 罪‥」



千代が言葉を繰り返す…。



焔来はやりきれない表情で彼女の様子を伺い


「……!」


その時の彼女の顔を見て、全てを悟った。



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