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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第9章 盗撮 編 3-1 コスプレ
大石は同じ高校2年生でそんなには払えない事、撮影と言ってもどこで、どうやって、どの位時間をかけるのか、何着の衣装で撮影するのか、小道具の事、等いろいろ決めなければ始まらない事、など意外にも知らないことが多すぎる来瞳に丁寧に説明し、最後に話し合いで料金を決めることを納得してもらった。


「後はケーキでも食べながら決めようか」
「やったぁ!ありがとう!」
胸の前で小さく手を叩いてニコニコしている来瞳(クルミ)を見て、しっかりしていそうで、そうでもない所もあり、そんなただ綺麗なだけではない来瞳の魅力に、大石は惹かれつつあるのを感じていた。
来瞳の好きなケーキが運ばれてくると、コスプレイヤーとしての活動をあれこれ質問する。

初めて4年ほどになり、毎年TVでもニュースになるような大きなイベントや、地方の撮影会等、積極的に参加している。
コスプレのサイトにも登録し、写真をアップしていると言うので、見せてもらう。

「えっとね・・・ほら、見て見て」
スマホを操作しながら、自分の隣の席をポンポンと叩いた。
「何?」
「こっちに、来て」
悪戯っぽい目でクスクス笑いながら、早くぅ、と催促する。

何でもない風を装いながら、かなり気持を舞い上がらせて席を移動した大石は、綺麗な姿勢で座っている来瞳の、ミニのワンピ―スからスッと伸びた白い太腿や細い二の腕、胸の膨らみを想像したくなる胸元をチラ見してから、隣に座った。

少し照れながら見せてくれる多くのコスプレ写真を一緒に見ながらも、スクロールする度にシャープに動く、白くて細長い指や綺麗な手、前かがみの胸元から覗く谷間に気を取られがちになる。
スマホの小さなモニターを2人で覗き込んでいる内に、自然に肩が触れ合い、来瞳の生の太腿が時々当たってくる様にもなった。

写真の説明が殆ど耳に入らず、ドキドキしている心臓の音が彼女に聞こえないか気になってしまう。
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