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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
幕の向こうでざわついている音は、1回目のライブより明らかに多くなっていた。
でも私達は、今回もどれくらいのお客さんが来てくれたのかを確認をしないでライブを始めようとしていた。
緊張している私は左隣にいるセンターの夏妃を見る。気が付いた彼女は見つめ返してくれた。

がんばろう愛美・・・口パクでそう言って頷いてくれた。
私も同じことをする。少しだけ緊張が和らいだ。

同じクラスで仲の良かった私達は、1年前軽い気持ちで小さな事務所でアイドル活動を始めた。
ライブハウスではなく、地方のイベントに出かけて行っては集まっているお客さんの前で歌う。でも真剣に聞いている人などいないし、そもそも聞いてもらえるだけの歌やダンスではなかった。最初の内はそれでも満足していたけれど、次第に物足りなくなってくる。
それから当然の様に、私達はアイドルのメンバー募集のオーディションを受けまくった。
一次二次で落ちることは一度も無かったけれど、三次から先に進めない。
そんな事を繰り返し、そしてその時も、三次で落ちて2人でべそをかきながら帰り支度をしていた時、今のマネージャーから声をかけられた。
ファータフィオーレのメンバーとしてやってみないか、と。


幕が上がりだした。いきなり、おお~と太い声が響き、早くもメンバーの名前が呼ばれる。
あいみーん!と私を呼ぶ声もする。
全員で顔を見合わせて笑顔になった。お客さんが前回よりは多く来てくれている。それが確信できた。それだけで十分だった。
後は頑張って歌って踊って楽しんでもらう。また来てもらえるようにお客さんを魅了する。
その気持ちはメンバー全員が同じはず。
上がりきった幕の向こうへ全員で元気に挨拶をした。

「こんにちは!ファータフィオーレです!!」

胸の谷間が良く見える角度でお辞儀をする。時間をかけてサービスしてから顔を上げると歓声が大きくなる。前回の二倍以上は来てくれているお客さん達は、ただ見ているだけじゃなく、メンバーの名前を次々とコールして応援してくれる。
よく見れば、前回来てくれていた人達もいることが分かって胸がキュンとしてしまう。

「今日は2回目のライブに来てくださってありがとうございます!前回よりも多くの方が来てくださってメンバー全員が感激しています!」
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