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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
「セカンドシングルは本格的にミュージックビデオを作成してみようと会議で決定したんだ。その監督候補の方から涼奈・・・君を面接してみたいと要望があった」
「えっ?そんな方が・・・私に、ですか?・・・」
その監督の名前を聞いて驚くのと、しかも自分を面接したいと聞かされて、私は固まってしまいました。
話題になるMVをいくつも手掛けている方です。お願いすれば撮影してもらえる、そんな方ではない事は私でも知っていました。
凄い・・・もし引き受けてもらえたら、ファータフィオーレにとって・・・

「監督が得意のドラマ風のMVを作るのに、涼奈を主役にと考えている様なんだ。ただ、まだ撮影を引き受けてもらった訳では無い。面接の結果次第、と言うことだ」
マネージャーの言葉に私は再び固まってしまいます。
それって・・・その面接って・・・
心臓が早く強く動き出しました。
私の事を・・・私を・・・
思わず両手で口元を押えて俯いてしまった私は、マネジャーの心配そうな言葉を聞きました。
「大丈夫か?もちろん無理強いはしないが・・・」
すぐに私は左右に首を振りました。気付かれない様に深呼吸をしてマネージャーを見つめます。
「大丈夫です。ファータフィオーレのMV、作ってもらえる様に頑張ってきます」
決して無理矢理ではない私の笑顔を見せてあげます。
表情には出さなくてもホッとした雰囲気をマネージャーは見せました。

今までも別のメンバーが、地位も力もある人達に同じような事をしてきたのは分かっています。
あまりにも順調すぎる私達のアイドル活動は、その人達と関係を持ってきたからで、それが今回は私になる。
ただそれだけの事です。

その人についての資料を渡された私は、マネージャー室を出たころには落ち着いていました。
私も自分の為、メンバーの為に頑張ろう・・・
決して良いことをしているとは思っていません。
でも、どんなに普段はカッコいいことを言っていてもセックスの時になれば男の人なんてみんな同じ。
もちろん恥ずかしさとか不安とか、考えてしまうことは色々あるけれど、男の人達のHな欲望があるから成立しているんだ、そう私は考えるようにしていました

そんな事を利用してでも私は、そして私達は夢を叶えるんだ、そうメンバー同士でも誓い合っています。

そして1週間後のその日はあっと言う間にやってきました。
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