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第13章 地下アイドルの秘密　編　１－１

チャンスを掴むための努力も、チャンスを得てそれを生かすための努力も同じ事なら、まずチャンスを得るために身体を許すことを選んだ私達。
みんなオーディションに落ち続け、合格した子達との差が分からなくて泣いていた。
そんな日々に戻りたくなくて、メンバー全員で頑張ってきた。

そのことに協力してくれていたマネージャーが変わったら、今まで私達がしてきたことは
どうなるんだろう？・・・
次のマネージャーにも協力してもらう？・・・
そんなこと出来るのかな？・・・

指定されたお店の前についても不安な気持ばかりが浮かんでくる。
早くマネージャーに確認したい・・・
そう思っている私の手を、愛美がギュッと握ってきた。目と目が合う。

そうだよね、愛美・・・

自然に、お互いに笑顔になっていく。
私達は私達のやり方でアイドルをやっていく。
それはこれからも変わらない。もちろんそのチャンスを生かす努力も怠らない。

せっかくここまで育ててきたファータフィオーレ、もっともっと大きく育てたい。
次に発売されるセカンドシングルには、私達が関係を作ってきた多くの人達に応援をしてもらっている。
ＴＶ局の偉い人達に面接してもらうスケジュールも私と愛美には入っていた。

私達は自然に頷き合ってからお店の中に入っていく。
マネージャーの事がどうなっても、今まで通りのやり方でやっていくんだ。
そう思いながら。



地下アイドル編　　第一部　完