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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第14章 禁断 編 2-1
閉じていた脚を肩幅くらいに開き、太腿の間をミニスカートの裾で隠す様に
両手で押さえると、椅子から身を乗り出して言った。
「体操を続けることにしたの・・・私、東南大に行きたいの!」
「えっ?」
想像もしていなかった彼女の話に、唖然としてしまった。

この時間には、田中雅から進路について相談に乗って欲しい、と言われてい
た。大学で体操を続けるかどうか迷っている、とは聞いていたが、続けるど
ころか、具体的に大学まで決めてくることは、想像もしていなかった。
ましてや、その大学は私の母校だった。
おい、おい・・・本気か・・・
「雅、良く聞けよ・・・」
私は身を乗り出した。
「うん、何?コーチ?」
不思議そうな顔でキョトンとしている。それだけでなく、私のことなど何も
警戒していないのか、更に太ももを広げてグッと身を乗り出してきた。
下着が見えないように、両手でミニスカートの裾を押え太腿の中心を隠すよ
うにはしているが、無邪気な顔とは対照的に、更に露出されるエロい脚線美
を、どうしてもチラ見してしまう。
首を振ってから視線を上げた。
「いいか、その大学と体操部は・・・」
「しってる。コーチの母校でしょ。それに全国大会上位の常連校ってことも
ね」
「その通りだ。練習の厳しさは勿論だが、部員は全国レベルの大会で入賞以
上の成績を収めた者、若しくは高校から推薦された者しか入部出来ないんだ
ぞ」
「知ってますけど」
あっけらかんとした顔で答えた雅を見て溜息がでてしまう。
「雅は入賞した経験さえ無いだろ・・・採点に泣かされた試合があったのは
認めるけど・・・え、おい、まさか推薦を・・・」
「うん、私を推薦してよ。・・・じゃなくって、推薦してください!」
そう言って雅は小首を傾げて例の笑顔で見つめだした。
彼女の気持ちがやっと分った私は、溜息を付きながら椅子の背もたれに身体
を預けた。

そうか、それが目的で雅は・・・しかし実績が無いのは厳しいな・・・
実力があるのは認めるし努力家である事は確かだが・・・

吸い込まれるような大きな瞳で見つめてくる雅を、私もじっと見つめ返した

顔だけでなく、相変わらず無防備に開いたままの脚も視界に入ってくる。
それなりの実力を持っている体操選手にしては、筋肉質でないスラリとした
脚をしている。
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