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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第16章 ストーカー(僕の彼女)編 1-1
瑠奈と同伴していた2人の医大生がお店に入ってから、1時間以上経っ
ている。待つことには慣れている僕だけれど、今回は時間の進むのが遅
い気がした。待っている間に調べることは沢山あったので、調査の点で
は助かったけれど、お店の中とはいえ瑠奈が変なことをされていないか
気になってしまう。けれど、どうしようもない。落ち着け、落ち着けと
自分に言い聞かせた。

瑠奈のバイト先のHPを見ると、純粋なメイド喫茶とはいえないようだっ
た。営業の実態はアダルト寄りで、ターゲットのお客さんも若者と言う
よりも、それより上の世代を狙っている。食事やドリンクの値段、メイ
ドさんと親しくなるためのオプション料は、学生達が気軽に遊びに行け
る値段ではなかった。
既に1時間以上待っていると言うことは、同伴した時のオプションで同
じメイドさんと続けて遊べる、1時間の指名延長オプションを使ってい
るに違いない。その間の食事、ドリンク代、その他を含めれば、かなり
の料金になる。あの2人は大学生でも、多分実家が医者の医大生なのだ
ろう。生活費どころか遊ぶお金にも困ってはいない、ということだ。
更に店内の写真を見れば、ボックス席とまではいかなくても、不自然に
背もたれの高いソファと他のお客さんから見られることが無いテーブル
の配置になっている。そこで瑠奈とあの2人が一緒にいることを思うと
、気が気ではなかった。

んっ?・・・出てきた!
ようやく表れた医大生の2人を見送っている瑠奈もいる。表情は明るく
いつもと変わらない様子でも、彼女を見守ってきた僕はすぐに気が付い
た。どことなく気だるげで、座って休みたいような雰囲気。更に目が笑
っていない。何か思い詰めていることがある。そんな時の瑠奈だった。
何かされたの?瑠奈?・・・
と心配になってくる。
医大生の2人が、店に入る前より瑠奈に対して馴れ馴れしい態度をして
いるのも気になる。
えっ・・・
僕は目を疑った。
2人は一応周りの目を気にしつつも、瑠奈の肩や腰に手を回すだけじゃ
く、胸やお尻まで触っている。
それを恥ずかしがってはいても抵抗することなく受け入れている瑠奈。
そんな感じで、3人の様子は明らかにお店に入る前とは変わっていた。
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