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女子大生 水野果歩
第26章 女子大生 水野果歩(26)
「あれ、果歩ちゃん?」
監視台に向かっていた途中、後ろから名前を呼ばれて果歩は振り返った。
「あ、秋絵先輩?」
そこにいたのは、秋絵だった。しかも秋絵は水着姿、水着は果歩の水着と同様の競泳水着のようだった。
「フフ、果歩ちゃん今日は監視員の係?」
「は、はい。」
果歩は秋絵の水着姿に見とれてしまっていた。
・・・すごい・・・秋絵先輩モデルみたい・・・それに・・・
それに秋絵のプロポーションからは、女の果歩でもドキっとしてしまうような、何か成熟した大人の女性の雰囲気のようなものを感じた。
「果歩ちゃん大丈夫?実は知子ちゃんに食堂で会ったからちょっと聞いちゃったんだけど、果歩ちゃん、友哉君との事で悩んでて休んでるって。」
秋絵は心配そうな表情で果歩を見ながら言った。
「え、知子ちゃんが?・・・はい・・・あの・・・ちょっと・・・」
その事を聞かれ、果歩の顔が少し曇る。
なんだか、こんな場所でも、友哉の事を少しでも思い出すだけで泣きそうになってしまう。
「そっかぁ、私でよかったらいつでも相談のるからね、遠慮なく言ってね。」
「は、はい。ありがとうございます。」
秋絵からそんな風に声を掛けてもらえたのは正直うれしかった。
知子にも励ましてもらったが、自分の中に何か詰まったような思いを、果歩は誰かに吐き出したかったのかもしれない。
尊敬し、憧れている秋絵になら、その詰まったものをすべて曝け出す事ができるような気がした。
そして秋絵なら、そのすべてを受け止めて、いい答えを導きだしてくれる様な気もしたのだ。
「なになに?果歩ちゃん恋の悩みかい?」
「え!?」
突然聞こえた後ろからの男性の声。
いつの間にかすぐ後ろに来ていたその男性の声に聞き覚えのある果歩は少しビックリして後ろに振り向いた。
「な~んだ、じゃあ果歩ちゃん休んでたのは風邪じゃなかったのかぁ」
その声の主は先日同様、ビキニパンツの水着姿の富田だった。