パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第26章 ラグジュアリーブランドの魅力

それはその中心が彼女にあるからだ。


プレミアムとラグジュアリーの決定的な違い、それは作り方にある。


プレミアムブランドでは、戦略の中心が顧客にある。


だから常に競争という意識をこちらにも向け、他との差別化をはかろうと落ち着けない。

それは小さなHow toの世界から逃れられない。


ラグジュアリーブランドは作り方が全く異なる。


ブランドの根幹は、あくまでデザイナ一やメゾンの世界観であり、極論を言えば顧客も競合もブランドの根っこの部分では意識していない。


ラグジュアリーブランドの立ち上げにおいて、そのブランドでしか味わえないオンリーワンの世界観を築くこと、


作り手の主観を徹底的に磨き上げることが何よりも重要なのだ。


彼女はこれを提供している、だから男に頓着せず、あくまでリラックスした自分を提供する。


悠介はこんなふうなことを考えながら、蘭を温かく見つめた。


それは彼女が歩いてきた人生の中で、彼女自身が努力して築き上げた豊かな楽園なのだろう。


悠介は、包み紙の中の甘い傷痕だけは誰にも渡さないと、ナイトのように一人胸に誓うのだった。