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タワーマンションの恋人
第9章 * ナナミ






「華ー?支度できた?」



奥原さんの声がして慌てて鏡で全身をチェックする。


この前、久々にひとりでショッピングに出掛けた。
有り余る収入、どこかで使わないと使い道もないまま貯まる一方。


PARCO、ルミネ、伊勢丹…ついこの前まで休みさえあれば足を運んでいた場所に赴いた。


お気に入りのショップを前にすれば気持ちが高まって、気の済むまで買いものを楽しめた。


こんなに買っても、どこかゆく当てがある訳ではない。
おしゃれをして出掛ける訳でもなく、部屋に彼らを出迎えるだけなのだけど。
それでも、誰かに会うための服を買うのは楽しかった。


しかし、今日、急遽奥原さんに外出の誘いを受け、先日の買ったものたちが意外なところで役立った。



お気に入りのショップで買った膝下まで隠す上品を気取ったワンピースにカーディガンを肩から掛ける。
ご褒美として買ったハイブランドのバックを片手にリビングへ出た。



「おまたせしましたっ…!」


普段ストレートにしていることの多い髪は軽めに巻いてほぐしてみた。


胸元を隠すように揺れる毛先を見て、なんだか心が踊る。



「華、また綺麗になったみたい。」

そう言って微笑まれるとくすぐったくて、頬がニヤけてしまう。


「ありがとうございます。」

「なら、早速出発ね!」


行き先は伝えられていないけど、誰かと出掛けるのはなんだかとても嬉しかった。





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